lit.linkBoost!
比較

インフルエンサー事務所とは?依頼先4類型の違いと依頼の流れを解説

lit.link Boost編集部公開日: 2026-09-07読了目安: 約13分

インフルエンサーにPRを依頼しようと調べ始めると、「インフルエンサー事務所」「キャスティング会社」「インフルエンサーマーケティング代理店」「発注プラットフォーム」といった言葉が並び、どこに連絡すればよいのか分かりにくくなります。呼び名は違っても実質的に同じ会社もあれば、名前が近くても担当範囲がまったく違う場合もあります。

結論から書くと、依頼先は「事務所(所属タレント型)」「キャスティング会社・代理店」「募集型プラットフォーム」「直接依頼」の4類型に整理すると比較しやすくなります。この4つは、担当してくれる範囲・費用の発生のしかた・人選の自由度・審査の有無・納期・二次利用の交渉のしやすさ・レポートの有無が、それぞれ異なります。

この記事では、4類型の違いを比較したうえで、インフルエンサー事務所に依頼する場合の流れと、契約前に確認しておきたい項目を整理します。特定の事務所名や優劣は扱いません。会社ごとの比較項目(実績・対応SNS・レポート精度など)を細かく見たい場合は、インフルエンサー会社の選び方と比較ポイント解説をあわせてご覧ください。

インフルエンサー事務所とは、所属クリエイターをマネジメントする会社を指す

インフルエンサー事務所とは、SNSで発信するクリエイターと専属または準専属のマネジメント契約を結び、案件の窓口・条件交渉・スケジュール調整・トラブル対応を代行する会社を指します。企業から見た最大の特徴は、窓口が1本化されていて所属クリエイターの稼働を事務所が管理している点です。

そのため、事務所に依頼できる人選は原則として所属クリエイターに限られます。逆にいえば、起用したいクリエイターがすでに決まっていて事務所に所属している場合、事務所が最短の依頼ルートになります。

「事務所」と呼ばれていても実態が異なる会社がある

紛らわしいのは、「インフルエンサー事務所」を名乗りながら所属契約を持たず、案件ごとに外部クリエイターを集めて提案している会社があることです。この場合、実態はキャスティング会社に近くなります。逆に「代理店」を名乗りつつ自社で多数のクリエイターを抱えているケースもあります。

見分ける質問はシンプルで、「ご提案いただくクリエイターは、御社と所属契約がある方ですか、案件ごとにお声がけいただく方ですか」と聞けば分かります。所属関係の有無は、納期の読みやすさや二次利用の交渉のしやすさに直結します。

「インフルエンサー事務所一覧」が見つかりにくい理由

「インフルエンサー事務所一覧」で探しても、業界を網羅した公的なリストは出てきません。届出制や登録制の業種ではなく、公的な名簿が存在しないためです。まとめ記事はありますが掲載基準が公開されていないものも多く、そのまま候補リストとして使うのは避けたほうが無難です。

実務では2方向から候補を集めます。ひとつは、起用したいクリエイターのSNSプロフィールやリンク集ページに書かれた所属先・依頼窓口をたどる方法。もうひとつは、キャスティング会社や募集型プラットフォームに条件を伝え、候補を出してもらう方法です。クリエイター個人を先に探す手順は、インフルエンサーの探し方5ルート|選び方と候補リストの作り方で詳しく解説しています。

「事務所一覧」を探すよりも、「起用したい人物像」を先に固めるほうが早く進みます。人物像が決まれば、その人が所属する事務所か、その層を抱えるキャスティング会社・プラットフォームのどれかに、自然と絞り込まれます。

依頼先は4類型に分けると違いが見える

依頼先を4つに分けて比較します。同じ名前の会社でも提供範囲は異なるため、以下は各類型の典型的な傾向として捉えてください。

比較項目 事務所(所属タレント型) キャスティング会社・代理店 募集型プラットフォーム 直接依頼
担当範囲 所属者の窓口・条件交渉・進行管理 企画から人選・進行・レポートまで一括 募集掲載・応募管理・支払い代行が中心 すべて自社
人選の自由度 所属者の中から選ぶ 事務所横断で提案を受けられる 応募してきた層から選ぶ 制約なし(交渉可否は相手次第)
費用構造 出演料+事務所取り分(内訳非公開が多い) 企画費・人選費・進行費+手数料 掲載料・システム利用料+クリエイター報酬(再生数課金/固定費など) クリエイター報酬のみ(自社工数は別)
審査・与信 事務所が所属者を管理 会社側で事前スクリーニング プラットフォームの審査基準に依存 自社で確認する必要あり
納期の読みやすさ 読みやすい(稼働を事務所が管理) 読みやすい(進行管理が付く) 応募状況に左右される 相手の返信次第でぶれやすい
二次利用の交渉 窓口が明確で交渉しやすい 交渉を代行してもらえる 規約で範囲が定められていることが多い 個別交渉。合意書面が必須
分析レポート 案件により有無が分かれる 提供されることが多い 管理画面で数値を確認できる形が多い 自社で集計
向いている場面 起用したい人が決まっている 企画から任せたい・進行工数を割けない 複数人を試したい・工数と費用を抑えたい 少数・小規模・関係構築済み

事務所とキャスティング会社の決定的な違いは「人選の起点」

事務所は「この人に頼みたい」から始まる依頼に強く、キャスティング会社は「この商品に合う人を探したい」から始まる依頼に強い、と整理できます。起用したい人が決まっていないのに事務所へ問い合わせると、所属者の中から無理に当てはめる形になりやすく、商品との親和性が下がるおそれがあります。

募集型プラットフォームは「集める」を仕組みで代替する

募集型プラットフォームは、企業が案件条件を掲載し、クリエイター側が応募してくる形式です。人を探す工数を仕組みで置き換えられる点が特徴で、少額から複数人を同時に試したい場合に向きます。代理店との違いの詳細はインフルエンサー発注プラットフォーム比較解説で扱っています。

費用構造は「誰が何を受け取るか」で分けて確認する

依頼先を比較するとき、総額だけを並べても判断できません。企業が支払う費用と、クリエイターが受け取る報酬は別物であり、その差分が事務所・代理店・プラットフォームの取り分になります。見積もりは次の4層に分けて確認すると比較可能になります。

費用の層 内容 確認したいこと
クリエイター報酬 出演・制作の対価として本人に渡る金額 固定額か、再生数課金(CPV課金)か、成果報酬(CPA型)か
制作・実費 撮影費、編集費、商品送付費、交通費など 見積もりに含まれるか、後から実費請求か
仲介の取り分 事務所のマネジメント料、代理店マージン、プラットフォーム利用料 料率か定額か。請求額に対してか、報酬額に対してか
追加オプション 二次利用許諾料、広告配信(ブランドコンテンツ広告等)、レポート作成 標準に含まれるか、都度見積もりか
「成果報酬」という言葉は総称として使われており、指す内容が会社ごとに違います。再生数に連動する費用は再生数課金(CPV課金)、購入・会員登録・アプリ起動などの最終成果に連動する費用は成果報酬(CPA型)です。同じ「成果報酬」でも計測対象と計測期間が違えば、支払総額はまったく変わります。見積書の文言ではなく、計測対象・計測期間・上限額の3点を必ず文字で確認してください。

事務所経由では、出演料に事務所の取り分を含んだ総額のみが提示され、内訳が開示されないことも少なくありません。複数社を比較するときは「同じ条件(投稿本数・尺・二次利用範囲・納期)で総額いくらか」を揃えて聞かないと比較が成立しません。費用体系の考え方は再生数課金の仕組みと費用対効果を徹底解説で整理しています。

事務所に依頼するときは7つのステップで進む

起用したいクリエイターが所属事務所を持っている場合、依頼はおおむね次の流れになります。

  1. 窓口の確認:本人のSNSプロフィール、リンク集ページ、事務所サイトの問い合わせフォームから正式な依頼窓口を特定します。個別DMではなく窓口経由が原則です。
  2. オリエン資料の送付:商品概要、訴求したい点、想定ターゲット、投稿先SNS、希望本数、公開希望時期、予算レンジ、二次利用の希望をまとめて送ります。ここが曖昧だと見積もりが返ってきません。
  3. 可否と概算見積もりの受領:スケジュールの空き、競合案件の有無(同業他社との重複を一定期間避ける取り決めがある場合があります)、金額の目安が返ってきます。
  4. 条件のすり合わせ:投稿本数、動画尺、修正回数、公開日、PR表記の方法、NG表現、二次利用の範囲と期間を詰めます。修正回数の上限は必ず数字で決めます。
  5. 契約締結:業務委託契約または出演契約を交わします。口約束のまま進めると、二次利用や公開後の削除依頼で揉めやすくなります。
  6. 制作・確認:構成案または初稿を確認します。表現を細かく指定しすぎるとそのクリエイターらしさが失われて反応が落ちることがあるため、必須要素と任せる部分を分けて伝えます。
  7. 公開・レポート:公開後、一定期間の数値を受け取ります。取得できる指標(再生数、リーチ、保存、プロフィール遷移など)は事前に確認しておきます。

事務所に依頼する前に確認したい8項目

問い合わせの段階で以下をまとめて聞いておくと往復回数が減り、社内稟議に必要な情報も一度で揃います。
  • 所属契約の有無(提案されるクリエイターは所属者か、都度声がけか)
  • 見積もりの内訳(クリエイター報酬・制作実費・手数料の区分)
  • 費用体系(固定費か、再生数課金(CPV課金)か、成果報酬(CPA型)か、併用か)
  • 修正回数の上限と、追加修正が発生した場合の費用
  • 公開後の投稿の取り扱い(削除の可否、最低掲載期間)
  • 二次利用の範囲(自社SNS転載、LP掲載、広告配信、店頭・オフライン利用)と期間・追加費用
  • PR表記の方法(各SNSの公式機能を使うか、本文中の表記か)
  • 提供されるレポートの項目と提出タイミング

二次利用は後から交渉すると割高になりやすく、期間が切れた後に素材を使い続けてしまう事故も起きます。最初の見積もり依頼の時点で希望を伝えておくのが安全です。

再生数課金型のlit.link Boost!なら、実際に見られた分だけ費用が発生します。まずは資料・無料相談から検討してみませんか?

資料・無料相談はこちら →

PR表記と法令対応の責任分界を先に決める

インフルエンサーを起用したPR投稿は、広告であることが一般消費者に分かるように表示する必要があります。日本では2023年10月1日に、景品表示法第5条第3号にもとづく指定告示(いわゆるステルスマーケティング規制)が施行され、事業者が表示内容の決定に関与しているにもかかわらず第三者の自主的な感想であるかのように見える表示は、不当表示として規制対象になりました。措置命令の対象になるのは広告主である事業者であり、事務所や代理店に任せていたという説明で免れられるものではありません。

そのため依頼先を選ぶ段階で「PR表記をどの方法で行うか」「誰が最終確認するか」を決めておきます。Instagramのタイアップ投稿ラベル(ブランドコンテンツツール)、TikTokのブランドコンテンツ表示といった公式機能を使い、あわせて本文にも表記を添える運用が一般的です。

依頼先に口頭で「PR表記は対応しています」と言われた場合でも、実際の投稿画面でラベルが表示されているかを公開直後に自社で確認する体制を用意してください。景品表示法上の責任は広告主に帰属します。炎上やトラブルの回避策は[インフルエンサーマーケティングの失敗・炎上事例と回避策](/business/articles/influencer-marketing-risks)で整理しています。

自社に合う依頼先の選び方は目的と社内リソースで決まる

4類型のどれが適切かは、目的・予算・社内で割ける工数の3つで決まります。判断の目安を整理します。

起用したい人が決まっている場合は、事務所(所属している場合)または直接依頼が最短です。ただし継続的に複数人を起用していく方針なら、最初から窓口を代理店に集約したほうが管理は楽になります。

企画段階から相談したい場合は、キャスティング会社・代理店が向きます。訴求軸の設計や構成案づくりまで依頼できる分、費用に企画費・進行費が乗ります。

複数人を試して当たりを探したい場合は、募集型プラットフォームが向きます。一人あたりの費用を抑えて本数を確保しやすく、応募内容から相性を判断できるためです。

lit.link Boost!では、募集型のプラットフォームとして、企業が条件を掲載し、応募したショート動画クリエイターへ再生数に応じた費用でPRを発注できます。人選から支払いまでを1つの管理画面で完結させたい場合の選択肢のひとつです。

まとめ

インフルエンサー事務所は所属クリエイターのマネジメントを担う会社で、「この人に頼みたい」が決まっているときに最短のルートになります。人選から相談したいならキャスティング会社・代理店、複数人を低コストで試したいなら募集型プラットフォーム、関係ができている少数への依頼なら直接依頼、と目的によって適した類型は変わります。

比較するときは、総額ではなく「クリエイター報酬・制作実費・仲介の取り分・オプション」の4層に分け、費用体系が固定費・再生数課金(CPV課金)・成果報酬(CPA型)のどれかを文字で確認するのが要点です。PR表記の責任は広告主にあるという前提で、確認体制も先に決めておいてください。

次に読む記事としては、会社ごとの比較項目を細かく見たい方はインフルエンサー会社の選び方と比較ポイント解説を、依頼先を決める前にまず候補クリエイターを集めたい方はインフルエンサーの探し方5ルート|選び方と候補リストの作り方をご覧ください。

参考

  • 消費者庁「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(ステルスマーケティングの規制)https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
  • 消費者庁「景品表示法」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/
  • Instagram ヘルプセンター「ブランドコンテンツについて」https://help.instagram.com/116947042301556
  • TikTok セーフティセンター/ヘルプ「ブランドコンテンツの開示」https://support.tiktok.com/ja/using-tiktok/creating-videos/disclosing-branded-content
  • YouTube ヘルプ「有料プロモーションを含む動画の開示」https://support.google.com/youtube/answer/154235
  • 総務省「情報通信白書」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/

よくある質問

インフルエンサー事務所とキャスティング会社は何が違いますか?

事務所は自社に所属するインフルエンサーのマネジメントを行う立場で、依頼できる人選は原則として所属者に限られます。キャスティング会社は所属関係にかかわらず案件ごとに人選を組む立場で、複数の事務所やフリーのクリエイターを横断して提案するのが一般的です。

インフルエンサー事務所の一覧はどこで確認できますか?

業界全体を網羅した公的な事務所一覧は存在しません。実務では、起用したいクリエイターのSNSプロフィールやリンク集ページに記載された所属先・問い合わせ窓口をたどる方法と、キャスティング会社や募集型プラットフォームに条件を伝えて候補を出してもらう方法の2つが現実的です。

大手の事務所に依頼したほうが安心ですか?

規模が大きいほど所属人数や進行体制は整いやすい一方、最低発注金額が高く設定されている場合や、指名したいクリエイターが在籍していない場合もあります。規模そのものではなく、依頼したい人選・予算・スケジュールに合うかで判断するのが実務的です。

事務所に依頼すると費用はどのくらい上乗せされますか?

事務所やキャスティング会社の取り分は、クリエイターへの報酬に対する比率で設定される場合と、企業への請求額に対する手数料として設定される場合があります。比率は公開されていないことが多いため、見積もり時に「請求総額の内訳(クリエイター報酬・制作費・手数料)」を確認するのが確実です。

事務所所属のクリエイターに直接DMで依頼してもよいですか?

所属クリエイターへの依頼は事務所窓口を通すよう定めているケースが多く、個別のDMは断られるか、結局窓口に転送されることが少なくありません。プロフィールに「お仕事の依頼は事務所まで」といった記載がある場合は、その窓口から連絡するのが確実です。

Boost for Business

再生数課金型のインフルエンサーマーケティング「lit.link Boost!」なら、無駄なくPR施策を試せます。まずは資料請求・無料相談から検討してみてください。

資料請求・無料相談はこちら →