インフルエンサーへの依頼DMの書き方|条件を伝える例文と手順
インフルエンサーにPRを依頼する際、最初の接点となるのがDM(ダイレクトメッセージ)です。この記事は、企業のご担当者がインフルエンサーへ依頼DMを送る前に、文面の組み立て方と伝えるべき条件を確認するためのものです。DM依頼の基本的な進め方と、実際に使いやすい初回DMの例文テンプレート4種類と、返信後に条件を確認する例文を紹介します。
先に結論を書くと、依頼DMでは「誰が」「何を」「どんな条件で」依頼したいのかを最初のメッセージで簡潔に伝えることが基本です。条件が曖昧なままだと、返信があってもその後の確認に時間を取られます。
インフルエンサーへのDM依頼、基本の流れ
DM依頼は、次のようなステップで進めるのが一般的です。
- 起用したいインフルエンサーをリサーチし、フォロワー層や過去の投稿内容を確認する(候補の集め方はインフルエンサーの探し方5ルートを参照)
- プロフィール欄に問い合わせ先の記載があるか確認する
- 企業名・依頼目的・簡単な条件を盛り込んだDMを送る
- 返信があれば、詳細な条件をすり合わせる
- 合意内容を書面(メールやフォーム)に残す
DMを送る前に確認しておきたいこと
DMを送る前に、そのインフルエンサーが企業案件を受け付けているかを確認しておくと無駄な連絡を減らせます。プロフィール欄に「PR依頼はこちら」といった記載がある場合は、その案内に従うのが基本です。
返信率を高めるDMの書き方3つのポイント
DMの返信率を高めるには、いくつかのポイントがあります。
要件を簡潔にまとめる
長文のDMは読まれない、あるいは後回しにされる傾向があります。企業名・依頼内容・目的を3〜5行程度でまとめることを意識しましょう。
企業名と担当者名を明記する
匿名性の高いDMは警戒されやすいため、企業名と担当者名を最初に明記することが信頼につながります。
個別性を感じさせる一文を入れる
テンプレートをそのまま送るのではなく、「〇〇の投稿を拝見し」など、そのインフルエンサー個人に向けたことが伝わる一文を加えると、一斉送信ではないことが伝わりやすくなります。
DM例文テンプレート①初回コンタクト・簡潔型
初めて連絡する際に使いやすい、簡潔な例文です。
この型は、まず興味の有無を確認したい場合や、複数名に同時に送る場合に適しています。
DM例文テンプレート②詳細条件提示型
条件をある程度先に提示し、判断してもらいやすくする例文です。
この型は、予算感を先に共有することで、交渉のミスマッチを減らしたい場合に向いています。
DM例文テンプレート③ギフティング・お試し依頼型
まずは商品を試してもらうことから始めたい場合の例文です。
この型は、いきなり有償案件として依頼するのではなく、ギフティング(無償提供PR)から関係を構築したい場合に有効です。ただし、例文③のように商品を提供したうえでSNSでの紹介をお願いする場合、その投稿は企業が関与した広告として扱われるため、PR表記が必要です。返信があった段階で、表記の方法も伝えます。ギフティングの具体的な進め方はギフティングの始め方|有償・無償の違いと注意点で詳しく解説しています。
DM例文テンプレート④条件を初回から伝える網羅型
依頼目的、投稿内容、報酬、期限、確認方法、PR表記、二次利用まで、条件を初回から伝えたい場合の例文です。角括弧部分は記入欄で、実際の送信前に埋めてください。
条件を先に伝えることで、返信後の交渉を減らせる場合がありますが、返信率そのものを保証するものではありません。
送信前に見直す5項目
例文を埋めたら、送る前に次の5項目を見直します。
- 企業名と担当者名、連絡先が最初の2行に入っているか
- 相手の投稿に触れた一文が、ほかの人への文面と入れ替わっていないか
- 報酬や投稿時期など、決まっていない項目を「未定」のまま送っていないか。未定なら「ご相談のうえ決めたい」と書く
- 商品を提供して紹介をお願いする場合に、PR表記が必要になることを伝える準備ができているか
- 返信があったときに、条件をまとめて送れる資料が手元にあるか
DMを送るタイミングと返信を待つ際の心構え
DM依頼は、送るタイミングや返信を待つ姿勢によっても印象が変わります。
送信タイミングの目安
インフルエンサーの投稿頻度が高い時間帯やアクティブな時間帯を避け、日中の落ち着いた時間帯に送るとよいとされています。深夜や早朝の送信は、業務の連絡として受け取られにくい可能性があります。
返信がない場合の対応
数日待っても返信がない場合、再送するかどうかは慎重に判断すべきです。しつこい印象を与えると今後の関係構築にも影響するため、リマインドは1回程度にとどめ、それでも反応がなければ別のインフルエンサーへの依頼に切り替えるという判断も必要です。
複数名へ同時に送る場合の管理方法
複数名にDMを送る場合、誰にいつ送ったか、返信状況はどうかを一覧で管理しておくと、対応漏れや重複対応を防げます。スプレッドシートなどでの進捗管理がよく用いられています。
テンプレートを使う際の注意点
紹介した初回DMの4つの例文テンプレートは、あくまでベースとして活用するものです。そのまま使うのではなく、いくつかの調整を加えることをおすすめします。
相手のプロフィールに触れる一文を加える
テンプレートをそのまま送ると、大量に一斉送信していることが伝わりやすく、返信率が下がる傾向があります。相手の投稿内容やプロフィールに触れる一文を加えるだけで、個別性のある印象になります。
商品や案件ごとに文面を微調整する
ギフティング寄りの依頼か、有償PRとしての依頼かによって、伝えるべきトーンは変わります。案件の性質に合わせて、テンプレートの文言を調整しましょう。
送信先のSNS特性に合わせる
TikTok・Instagram・Xでは、DMの文化やメッセージの長さに対する許容度が異なるとされています。送信先のSNSに合わせて、文面の長さやトーンを調整することも意識しておきたいポイントです。TikTokでの依頼ルートの選び方や、クリエイター選定の観点はTikTokインフルエンサーへのPR依頼方法で整理しています。
返信が来た後のやり取りと、合意の残し方
返信があったら、DMの中で話がまとまる前に、条件を一覧にして確認するメッセージを送ります。条件の確認と合意の記録を分けておくと、公開後の行き違いを減らせます。
条件確認のメッセージ例
合意の記録に入れる項目
- 依頼する業務の内容(媒体、本数、動画の尺、公開日)
- 報酬の額、算定方法、支払期日、支払方法
- 商品の提供の有無と、返送の要否
- PR表記の方法と、公開後に表示を確認する方法
- 構成案・初稿の提出日と、修正の回数・範囲
- 二次利用の範囲・期間と、その対価
- 公開後の削除・修正の条件、連絡窓口
個人で活動するクリエイターに業務を委託する場合、2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)で、業務の内容や報酬の額、支払期日などの取引条件を明示することが求められます。明示はDMなどのメッセージでも行えますが、後から検索・保存しやすいよう、合意した条件をメールやフォームでも送り、相手の確認を取っておきます。契約書の項目の詳細はインフルエンサー契約と二次利用の条件で整理しています。
断られたときの返し方
条件が合わずに断られた場合も、「ご検討いただきありがとうございました」と短くお礼を返しておくと、別の案件で改めて相談しやすくなります。断られた理由が分かる場合は、報酬、時期、商品ジャンルなどに分けて記録しておくと、次に依頼する相手や条件を見直す材料になります。
DM依頼でよくある失敗と回避策
DM依頼では、いくつかの共通した失敗パターンがあります。
- テンプレート感が強すぎて無視される:個別性のある一文を加えることで改善できます。
- 条件が曖昧で交渉が長引く:予算レンジや投稿形式など、最低限の条件を先に提示しておくと交渉がスムーズです。
- 返信が来ても管理しきれない:複数名に同時進行で送る場合は、進捗を一覧管理する仕組みを用意しておきましょう。
まとめ:DM依頼の工数を減らしたい場合の選択肢
DM依頼は費用を抑えられる反面、リサーチ・文面作成・返信対応・条件交渉と、企業側の工数がかかる方法です。複数名への依頼や継続的なPR施策を検討している場合は、企業側から募集をかけて応募を待つ形式のプラットフォームを活用する方法もあります。
たとえばlit.link Boost!は、企業が案件条件を掲載し、応募したショート動画クリエイターを審査して、再生数に応じた料金で発注する募集型のサービスです。個別にDMを送る工数を抑えたい場合の選択肢の一つになります。
インフルエンサーマーケティング全体の基礎については、インフルエンサーマーケティングとは?仕組み・メリット・始め方を解説もご参照ください。
参考
- 消費者庁「ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
- 公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」 https://www.jftc.go.jp/freelancelaw_2024/
- 文化庁「著作権」 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/
- TikTok サポート「ブランドコンテンツの開示」 https://support.tiktok.com/ja/using-tiktok/creating-videos/disclosing-branded-content
- Instagram ヘルプセンター「ブランドコンテンツについて」 https://help.instagram.com/116947042301556
よくある質問
DMはどのSNSから送るのが一般的ですか。
TikTok・Instagram・Xなど、起用したいインフルエンサーが主に活動しているSNSから送るのが基本です。プロフィール欄に問い合わせ先が記載されている場合はそちらを優先します。
DMを送っても返信が来ないことが多いのですが、なぜですか。
文面が長すぎる、企業名や目的が不明瞭、テンプレート感が強すぎるなどが主な要因とされています。要件を簡潔にまとめることが重要です。
DMで依頼する際、最初から金額を提示すべきですか。
案件により異なりますが、目安の予算レンジだけ先に伝え、詳細はやり取りの中ですり合わせる形が一般的とされています。
一度に何人くらいにDMを送ってよいですか。
明確な上限はありません。返信対応や条件交渉の工数を考え、社内で同時進行できる範囲にとどめるのが現実的です。送信先と返信状況を一覧で管理できる人数から始めます。
DMで伝えた条件はそのまま契約になりますか。
DMのやり取りだけでは、条件の認識がずれたまま進むことがあります。報酬、本数、公開日、PR表記、修正回数、二次利用の範囲は、合意後にメールやフォームなどの書面で改めて確認します。
この記事は「インフルエンサーマーケティングとは?始め方・費用・効果測定」の関連記事です。
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lit.link Boost編集部


