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タイアップ投稿とは?ラベル設定のやり方と企業側の指示・承認

lit.link Boost編集部公開日: 2026-09-07読了目安: 約10分

「タイアップ投稿にしてくださいと伝えたが、クリエイターから設定できないと言われた」「共同投稿とタイアップ投稿を混同したまま依頼してしまった」。インフルエンサー施策の実務では、投稿形式の指示があいまいなまま進んで、公開後に手戻りが発生することがあります。

タイアップ投稿とは、その投稿が企業とのタイアップ(広告)であることを、プラットフォーム公式の機能を使って明示する投稿形式です。この記事は、依頼する企業側が「何を指示し、自社アカウント側で何を設定し、公開後に何を確認するか」を把握するために書いています。設定操作そのものはクリエイターが行いますが、ブランド側の準備が済んでいないと設定できない場面があるため、発注側の理解が必要です。

先に要点をまとめます。第一に、ラベルはクリエイター側で設定するが、ブランド側の承認設定が前提になる場合がある。第二に、ラベルと「#PR」等のテキスト表記は併用する。第三に、共同投稿は到達を広げる機能であって広告開示の機能ではない。この3点を依頼文に落とし込めば、実務上の事故はほぼ防げます。

各プラットフォームの機能名・画面構成は変更されることがあります。以下は執筆時点(2026年9月)の一般的な仕様として記載しており、実際の操作の際は各社の公式ヘルプで最新の手順をご確認ください。

タイアップ投稿ラベルは広告であることを機械的に示す仕組み

タイアップ投稿ラベルは、投稿の上部にアカウント名と並べて「〇〇とのタイアップ投稿」といった表示を出す機能です。キャプション本文の書き方に依存せず、投稿を見た瞬間に目に入る位置へ表示されるため、広告であることの開示手段として信頼性が高いとされています。

この機能が重視されるようになった背景には、景品表示法のステマ規制があります。2023年10月1日に施行された指定告示により、事業者が内容の決定に関与した第三者の投稿は「事業者の表示」として扱われ、一般消費者が広告であると判別できる状態にすることが求められるようになりました。制度の全体像はステマ規制とは?企業が守るPR表記の要件と社内チェック体制で解説しています。

企業側にとっての実務的な意味は2つあります。1つは、表記漏れを個々のクリエイターの文章力に依存させずに済むこと。もう1つは、投稿が自社に紐づく形で記録され、後から一覧・検証しやすくなることです。

Instagramではブランド側の承認設定を先に済ませておく

Instagramのタイアップ投稿ラベルは、ブランドコンテンツ機能の一部として提供されています。企業側から見た流れは次のとおりです。

  1. 自社アカウントをプロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)に切り替える
  2. アカウント設定内のブランドコンテンツに関する項目で、クリエイターからのタグ付けを許可する設定を有効にする
  3. 承認制を採用している場合は、依頼するクリエイターのアカウントを承認済みリストに追加する
  4. クリエイター側が投稿作成時にブランドをタグ付けし、ラベルを付けて公開する
  5. 公開後、自社アカウント側で表示状態とインサイトを確認する

つまづきやすいのは2と3です。ブランド側の設定が未了だと、クリエイターが投稿画面で自社アカウントを検索しても候補に出てこない、あるいはタグ付けが承認待ちのまま公開されるという事態が起きます。依頼を出す前日までに設定を済ませ、テストとして自社スタッフのアカウントからタグ付けできるか確認しておくと確実です。

広告への転用は契約と設定の両方が必要になる

Instagramでは、クリエイターが投稿したタイアップ投稿を、企業が広告素材として配信する仕組みが用意されています。クリエイターのアカウント名義のまま広告として届けられるため、通常の広告クリエイティブとは受け取られ方が異なるとされ、活用する企業が増えています。

ただし、この転用にはクリエイター側での許可設定が必要です。加えて、プラットフォームの設定がそろっていても、契約上の二次利用許諾が別途必要になります。配信媒体・期間・編集可否を契約でどう定めるかはインフルエンサー契約と二次利用|依頼前に決める条件チェックリストにまとめています。

広告転用を想定しているなら、依頼の最初の段階で伝えてください。投稿後に「広告にも使いたい」と切り出すと、追加費用の交渉と設定変更が同時に発生し、配信開始が遅れます。

TikTokとYouTubeにも同等の開示機能がある

Instagram以外のプラットフォームにも、広告であることを示す公式機能が用意されています。企業側の指示としては「機能をオンにしたうえで、投稿本文または動画冒頭にもテキストで表記する」と伝えるのが基本形です。

プラットフォーム 機能名の例 表示のされ方 企業側の準備
Instagram ブランドコンテンツ(タイアップ投稿ラベル) 投稿上部に「〇〇とのタイアップ投稿」 タグ付け許可・承認設定
TikTok ブランドコンテンツの開示設定 動画の説明欄に開示表示が付与される 特になし(依頼文で指示)
YouTube 有料プロモーションを含む旨の申告 動画再生開始時に告知が表示される 特になし(依頼文で指示)
X(旧Twitter) 専用ラベル機能は限定的 本文冒頭へのテキスト表記を指示

TikTokでは、投稿画面のオプションからブランドコンテンツの開示を有効にします。自社ブランドのアカウントが投稿する場合と、企業から依頼を受けたクリエイターが投稿する場合で選択肢が分かれる設計になっているため、依頼文では「企業案件としての開示設定」であることを明確に伝えます。TikTok向けの依頼全般の進め方はTikTokクリエイターへの案件依頼方法まとめで扱っています。

YouTubeでは、動画アップロード時に有料プロモーションを含む旨を申告すると、再生開始時に告知が表示されます。ショート動画も対象です。ただし表示は数秒で消えるため、企業側からは動画冒頭でも口頭または字幕で触れるよう依頼しておくのが安全です。

タイアップ投稿と共同投稿は目的がまったく異なる

検索上でよく比較される2つですが、役割は別物です。混同したまま依頼すると、広告開示のつもりで共同投稿にしてしまい、開示がなされないまま公開される、という事故が起こります。

観点 タイアップ投稿 共同投稿(コラボ投稿)
目的 広告・タイアップであることの開示 1つの投稿を複数アカウントに同時掲載し到達を広げる
表示 投稿上部にタイアップ表示 両アカウント名が投稿者として並ぶ
フォロワーへの配信 クリエイター側のみ 双方のフォロワーに配信され得る
法令対応としての位置づけ 開示手段になり得る 単独では開示にならない
併用 可能 可能

実務では併用が有効です。タイアップ投稿ラベルで開示を担保しつつ、共同投稿として自社アカウントのフィードにも掲載すれば、自社フォロワーへの到達を同時に確保できます。ただし共同投稿は自社アカウントのタイムラインに残るため、投稿内容が自社のトーンと整合するかは事前確認が必要です。

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ラベルとテキスト表記は必ず併用する

ラベル機能があれば十分か、という質問は頻繁に受けます。実務上の答えは「併用する」です。理由は3つあります。

  • 表示環境によっては、ラベルが小さく表示される、あるいは埋め込み表示で欠落することがある
  • プラットフォームの仕様変更でラベルの表示位置や文言が変わる可能性がある
  • 投稿が転載・スクリーンショットで拡散した場合、ラベルだけでは開示が残らない

そのため、キャプションの冒頭(「続きを読む」を押さずに見える範囲)に「PR」「広告」といった表記を置き、多数のハッシュタグの末尾に埋もれさせないよう指示します。表記の視認性が争点になった類型についてはインフルエンサーマーケティングの失敗・炎上事例と回避策も参考になります。

依頼文には投稿形式・表記・確認工程の3項目を書く

依頼メッセージやオリエン資料に、次の3項目を独立した見出しとして入れておくと、認識のずれが減ります。DMでの依頼文の組み立て方全体はインフルエンサーへのDM依頼のやり方と例文テンプレートで解説しています。

投稿形式:Instagramフィード(リール)1本。タイアップ投稿ラベルを有効にし、当社アカウント(@アカウント名)をブランドとしてタグ付けしてください。タグ付けの許可設定は当社側で完了しています。

表記:キャプション冒頭に「PR」と記載してください。ハッシュタグの末尾ではなく、本文の1行目にお願いします。動画内でも冒頭2秒程度、画面上部にテキストを表示してください。

確認工程:公開の2営業日前までに、動画とキャプションの案を共有してください。表記が確認できない場合は検収の対象外となります。公開後、表示状態のスクリーンショットを1枚ご送付ください。

なお、lit.link Boost!では、こうした投稿条件や表記ルールを発注時に定型項目として設定し、クリエイターへの伝達と投稿確認をプラットフォーム上で行えます。案件数が増えて伝達漏れが起きやすくなってきた場合の選択肢としてご検討ください。

まとめ

タイアップ投稿ラベルは、広告であることをプラットフォーム公式の仕組みで示す機能です。設定操作はクリエイターが行いますが、Instagramではブランド側の許可・承認設定が前提になるため、依頼を出す前に自社アカウントの準備を済ませておく必要があります。TikTok・YouTubeにも同等の開示機能があり、いずれも「機能の有効化+テキスト表記」の併用が実務上の標準です。

共同投稿は到達を広げる別機能であり、単独では広告開示にはなりません。併用は可能なので、目的を分けて指示してください。依頼文には投稿形式・表記・確認工程の3項目を明記しておけば、公開後の手戻りは大きく減らせます。

次に読む記事としては、表記が求められる法的根拠を押さえたい方向けのステマ規制とは?企業が守るPR表記の要件と社内チェック体制、依頼文そのものを整えたい方向けのインフルエンサーへのDM依頼のやり方と例文テンプレートをおすすめします。

参考

  • Instagramヘルプセンター「ブランドコンテンツについて」 https://help.instagram.com/116947042301556
  • Instagramヘルプセンター「共同投稿について」 https://help.instagram.com/665819703481123
  • TikTokヘルプセンター「動画の作成」 https://support.tiktok.com/ja/using-tiktok/creating-videos
  • YouTubeヘルプ「有料プロモーションの追加」 https://support.google.com/youtube/answer/154235
  • 消費者庁「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/

よくある質問

タイアップ投稿ラベルはクリエイターと企業のどちらが設定しますか?

投稿を作成するクリエイター側が設定します。ただしInstagramでは、クリエイターが自社アカウントをタグ付けできるように、ブランド側で事前に許可・承認の設定をしておく必要がある場合があります。依頼前に自社アカウント側の設定を確認しておくとスムーズです。

タイアップ投稿ラベルを付ければ「#PR」は不要ですか?

実務上は併用を推奨します。ラベルは仕様変更や表示環境によって見え方が変わり得るため、キャプション冒頭のテキスト表記を保険として残しておく方が安全です。景品表示法上求められるのは、一般消費者が広告と容易に判別できる状態であることです。

タイアップ投稿と共同投稿(コラボ投稿)は何が違いますか?

目的が異なります。タイアップ投稿は広告であることを開示するための機能、共同投稿は1つの投稿を複数アカウントのフィードに同時掲載して到達を広げるための機能です。共同投稿にしただけでは広告開示にはなりません。

クリエイターの投稿を自社の広告として配信できますか?

Instagramではタイアップ投稿を広告として配信する仕組みが用意されており、クリエイター側の許可設定が前提になります。配信可否・期間・素材の扱いは契約で別途取り決めておく必要があります。

ラベルを付け忘れた投稿はどう対応すればよいですか?

気づいた時点でクリエイターに連絡し、設定の追加やキャプションの修正を依頼します。修正が難しい場合は投稿の取り下げも選択肢です。依頼時点で「表記のない投稿は検収対象外」と伝えておくと、対応の合意が取りやすくなります。

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